2024年09月

350くまさん

熊野丸製作の最大の難所はズバリ船尾の形状です。

まずはその構造からお話します。

熊野丸は便宜上「陸軍空母」と呼んでいますが正しく言えば「航空機発着可能型上陸用舟艇母船」ということになります。つまり性質上は「空母」というより現在で言うところの「強襲揚陸艦」のハシリと捉えた方が正確です。

船体内に収めた上陸用舟艇の出し入れ口は船尾に有ります。4枚の扉が自動車のバックドアのように上にハネ上げるように開き舟艇はシーソーから繋がるスロープを滑り降りるように海上に進水していきます。

図面で見るとこの赤ラインを引いた部分が船尾扉です。

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この扉が上方にハネ上がります。これは熊野丸ではありませんが
アオシマの1/700「あきつ丸」の箱絵を参照してください。

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とても分かりやすいですね。熊野丸もほぼ同様の形状になっています。

扉を閉じた状態なら艦首と同じように「プラ積層削り出し」で作ることが出来てあまり手間は掛からないのですが、上の絵のように開けるとなると内部を空洞化することになり製作レベルが段違いに高くなってきます。

正直言って熊野丸は全体的にはとても小さくてシンプルな簡易空母です。普通に作ったのではあまり見栄えのする船ではありません。もっとハッキリ言えば「開いた船尾扉と発進する舟艇」を再現しなければあまり見所の無い模型となってしまうのです・・・。

その船尾の製作レベルは5段階でいえば5でしょう。難易度は最上位だと思います。これが出来なければ熊野丸製作は諦めるくらいの覚悟は必要でしょう(笑)。

作るのは開口部から見える範囲とします。あまり奥まで空洞化すると全体の強度が不安になるからです。

船尾はカーブがキツいので一枚板では作れませんので何枚かの細切りプラ板を繋ぎ合わせて表現します。

大苦戦しましたが基本的な形状は再現出来ました。それではご覧ください。

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・・・もう一度作れと言われても自信がありません(爆)。

とりあえずこれで熊野丸の製作は続けられそうです。

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私が所属する艦船模型サークル「鳶色の会」の山口隆司会長の作品写真集(神工鬼斧)が発売されますのでお知らせいたします。

発売日は9月27日。モデルアート社より発刊です。

神工鬼斧(しんこうきふ)とは・・・。

人間の技とは思えない、精巧でち密な工芸品や美術品のこと。鬼神(きじん)が斧をふるって、作品を作り上げたようだという意味。神わざ。名人芸。

キャプチャ

全国の艦船模型ファン待望の一冊です。発売日まであとわずか、楽しみにお待ちください。

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この機会に・・・

ちょっと長くなりますが今日は私が初めて山口作品を直接拝見した時の思い出をお話しさせて頂きますね・・・。

今からもう8年ほど前、2016年6月に神戸のバンドー青少年科学館で
第9回艦船模型合同展示会が開催されました。

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当時の私はどこの模型サークルに所属することもなく、気楽に作ってはこのブログを書いたりたま~に模型交流サイトに投稿して楽しむ程度でした。

そんな時、上記展示会の幹事をされていた
友井保男氏(現在の師匠)から「今度神戸で大きな艦船模型の展示会が有るんだけど、出てみませんか?」とお誘いがありました。

それまで規模の大きな展示会には全く縁が無く「場違い」と感じた私は一度はお断りしました。それでも熱心に「個人参加の人もいるから安心して」と押されて、とうとう最後には参加を決めました。

展示会当日は作品を積んで一人で明石から神戸に向かって運転するのですがポートアイランドの会場が近づくにつれてどんどん緊張の度が増していくのが自分でも分かりました。

会場に着くとすでにほとんど搬入作業が終わっていて広い会場は人だらけ・・・。どう見ても個人参加の人とか見当たりませんでしたよ(笑)。すると友井氏が「場所はこっち」と奥の方に案内してくれました。そこには一人分の小さなスペースが用意されていたのですが、その場所というのが「鳶色の会」の大スペースのお隣だったんですね(汗)。

「友井さん~そりゃないよ~」とマジで思いました。で・・・そそくさと持参した作品を自卓に置きました。

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1/300 空母「龍鳳」と1/300 空母「大鳳(未完成)」です。龍鳳だけではあまりに寂しいので塗装前の大鳳を持ってきたのですが、やはりあまり展示映えはしませんね・・・。

会場オープンまでまだ少し時間が有りましたので恐る恐るお隣の「鳶色の会」の卓を覗いてみました(笑)。そして空母野郎の私の目に真っ先に飛び込んできたのが山口氏の新作「1/350 加賀」だったのです。

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愕然としました・・・。まあ「神工鬼斧」なんて言葉は知りませんでしたが、それでも思いましたよ、「人間技じゃない・・・」と。

隙間・合わせ目・接着痕・歪み・色ムラ・塗り残し・はみ出し等・・・一切見当たりませんでした。初めて参加した展示会で一番最初に見た作品がこの「加賀」だったのですからそのカルチャーショックはご理解いただけると思います。しばらく凝視した後20枚くらい写真を撮ったのを覚えています。

ここですでに大きな衝撃を受けていた上にさらには
早野治朗(鳶色2号)会員の「三隈」や・・・。

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渡辺真郎(HIGH-GEARed)会員の港湾ジオラマなどを目の当たりにして・・・。

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「これは、えらい所に来てしまった・・・」とホントにそう思いました。

オープンするとやはりすぐに鳶色の会の卓には大勢のお客さんが集まり大盛況となりました。するとその「流れ」がお隣の私の卓にまで波及することになってしまいました(汗)

なにせこっちは展示会のド素人です。何をどう言えばいいのやら要領が分からず、ほとんどただニコニコしているだけで時間が過ぎていきました。

お客さんの流れがひと段落した頃、鳶色の会の皆さんがお隣の私の小さな卓に集まってこられました。私の作品を上から横から斜めから熱心に見られていますが当の本人はおそらくフリーズしていたと思います(笑)。

病院の診察室でレントゲン写真に見入る医師の横で診断結果を待つ患者さんのような心境というか・・・。「先生、正直に言ってください!!」みたいな。

その時に初めて山口会長ともお話させて頂いたのですが緊張も有って何をお話ししたかはほとんど覚えていません

ただ一言「なんで1/300なん???」というのだけは何故か鮮明に今も記憶に残っていますね。でも何とお答えしたかは覚えてないという(爆)。

いろんな出会いが有りました。悩んだ末に思い切って参加した大きな展示会、それ以上に大きな収穫が有ったのは本当に良かったと思っています。

そして、この展示会の数か月後には私まで会の仲間に加えて頂けることになりました。本当に人生は何が起こるか分かりませんね。

長い思い出話にお付き合いいただいてありがとうございました。

話を元に戻しますが「山口隆司作品写真集」(神工鬼斧)は9月27日発売です。

皆さま、どうぞお楽しみに!!

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350くまさん

艦首は左舷側もペーパー掛けで粗仕上げしました。

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左右両舷のバランスに狂いが無いかよ~~くチェックします。

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正面からもチェックします。

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これが実艦の正面です。

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実艦と比較するとちょっと舳先のシャープさが足りないと思います。

もう少し削り込んだ方が良いと思います。

ここは非常にサジ加減の難しい所でやり過ぎると即アウトですので少し削ってはチェックの繰り返しとなりますので一番時間のかかる部分です。

最後に全景です。

船体はここまで出来ました。

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艦尾部分は全く違った仕上げ方をします。初めての工程となりますので手順をまとめているのですがなかなか大変な作業になりそうですよ・・・。

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これが昨日の最終状態でした。

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今日はこれを最後まで仕上げて・・・。

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ひたすらヤスリ掛けをしました。

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180番から240番までですので、まだまだ「粗削り」の段階です。

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それでも右舷側はなんとなく熊野丸の艦首形状がハッキリしてきましたね。

この赤ラインのゆるやかなカーブを再現することが大切なのです・・・。

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今度は同様に左舷側を削っていきます。

くれぐれも左右対称を意識しないといけません。

それでは!

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昨日の最終状態です。赤丸部分を作っていきますよ。

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1mmプラバンを切り出してパーツ形状を写し取ります。

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大まかにカット!!

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ここに貼り付けます。

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これを繰り返してどんどん進みます。

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今日一日で全ては終えることは出来ませんでした。

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あと一日で全部貼り終えるでしょう。

そしたら乾かしてペーパーで整形に移ります。

今日は以上です。

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