1/144 詫間海軍航空隊 二式大艇ジオラマが完成しました。
作品紹介の前に少し時代背景の説明をいたします。
四国、香川県三豊市詫間町 にはかつて詫間海軍航空隊が存在しました。
当初は水上機の搭乗員を育成する練習航空隊でしたが戦局の悪化に伴いこの航空隊からも特別攻撃隊が編成されるようになりました。
詫間基地には小型水上機と大型水上機（飛行艇）用の滑走台（スリップ）が合計４つ並び、この滑走台は現在もほぼそのままの形で存在しています。
私は昨年夏、現地に行き自分なりに調査を重ねました。それが「二式水戦」を使ったジオラマ作品を製作するきっかけとなりました。
そして今回、最終目的の「二式大艇」を使ったジオラマを製作することになりこのほど完成いたしました。
詫間基地は二式大艇の最後の整備基地として知られています。
整備された二式大艇はこの詫間から九州鹿児島へ移動、そして連日沖縄へ向けた特攻機の誘導機として出撃を繰り返しみるみる消耗していきました。
終戦時この詫間基地には３機の二式大艇が存在しましたがいずれも爆撃で傷つき、飛行できる状態ではありませんでしたが、比較的状態の良い１機が米軍によってアメリカ本土に持ち帰られ徹底的に調査されたようです。
調査を終えた二式大艇は後年、日本に返還され現在では九州鹿屋にて展示公開されています。
今回製作した「Ｔ－２８号機」も同じようにこの詫間から九州に移動して「天一号作戦」に参加し、その後神風特別攻撃隊「第四御楯隊」の誘導任務を担当した機です。
その「Ｔ－２８号機」が詫間基地を離れるその瞬間の場面をジオラマ作品にしてみました。
スリップ上に並んで見送る整備員たち。そして飛行艇の背中に出てそれに応える乗組員たち。
さらに機体から外された運搬車輪を別れを気にしつつも回収作業に励む数名の隊員たち。
一つの別れの場面にもいろんな人たちのいろんな思いが交錯する、そんな言葉では語り尽くせないようなシーンを作品として表現出来ればと「思い」を込めて製作しました。
最後の一枚は「二式水戦」とのコラボです。
基地に別れを告げる二式大艇を護衛するために離水準備する二式水上戦闘機。
２つの作品で一つの物語を表現したつもりですがいかがでしょうか？
それでは作品画像をどうぞ。
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作品紹介の前に少し時代背景の説明をいたします。
四国、香川県三豊市詫間町 にはかつて詫間海軍航空隊が存在しました。
当初は水上機の搭乗員を育成する練習航空隊でしたが戦局の悪化に伴いこの航空隊からも特別攻撃隊が編成されるようになりました。
詫間基地には小型水上機と大型水上機（飛行艇）用の滑走台（スリップ）が合計４つ並び、この滑走台は現在もほぼそのままの形で存在しています。
私は昨年夏、現地に行き自分なりに調査を重ねました。それが「二式水戦」を使ったジオラマ作品を製作するきっかけとなりました。
そして今回、最終目的の「二式大艇」を使ったジオラマを製作することになりこのほど完成いたしました。
詫間基地は二式大艇の最後の整備基地として知られています。
整備された二式大艇はこの詫間から九州鹿児島へ移動、そして連日沖縄へ向けた特攻機の誘導機として出撃を繰り返しみるみる消耗していきました。
終戦時この詫間基地には３機の二式大艇が存在しましたがいずれも爆撃で傷つき、飛行できる状態ではありませんでしたが、比較的状態の良い１機が米軍によってアメリカ本土に持ち帰られ徹底的に調査されたようです。
調査を終えた二式大艇は後年、日本に返還され現在では九州鹿屋にて展示公開されています。
今回製作した「Ｔ－２８号機」も同じようにこの詫間から九州に移動して「天一号作戦」に参加し、その後神風特別攻撃隊「第四御楯隊」の誘導任務を担当した機です。
その「Ｔ－２８号機」が詫間基地を離れるその瞬間の場面をジオラマ作品にしてみました。
スリップ上に並んで見送る整備員たち。そして飛行艇の背中に出てそれに応える乗組員たち。
さらに機体から外された運搬車輪を別れを気にしつつも回収作業に励む数名の隊員たち。
一つの別れの場面にもいろんな人たちのいろんな思いが交錯する、そんな言葉では語り尽くせないようなシーンを作品として表現出来ればと「思い」を込めて製作しました。
最後の一枚は「二式水戦」とのコラボです。
基地に別れを告げる二式大艇を護衛するために離水準備する二式水上戦闘機。
２つの作品で一つの物語を表現したつもりですがいかがでしょうか？
それでは作品画像をどうぞ。
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コメント
コメント一覧 (12)
見送る人達にピントが合う為、二式大型飛行艇が微かにボヤける感じが、両方共に引き立てています。
情景模型としては無理かも知れませんが、遠目に護衛の二式水戦が2機が滑走していたら･･････グッと来ますね。
けんちっく
が
しました
ありがとうございます。自分もあの写真は結構好きです。
滑走中の二式水戦ですか！？
それはいいかもしれない。考えてなかったですね・・・・。
ただ作品がバカでかくなってしまいますね。
もしやるなら1/350でならできるかもです。
けんちっく
が
しました
またご案内しますが、予定されている「うずらの飛行場展示」にぜひ展示をお願いします。
けんちっく
が
しました
1/144だと畳1枚位の大きさになってしまいますしね。
私は古い戦争映画「太平洋の翼」で紫電改６機が、第二艦隊の上空直俺(※フィクション)している最中、雲霞の如く出現するアメリカ艦載機群。
増槽を切り離して、上昇していく紫電改６機のシーンが堪らなく好きなんです。
※今、観るとチャチく見えてしまうので、観ませんが･･････
坂井三郎 氏が硫黄島在任中、特攻隊に等しい任務があったそうです。
天山艦攻８機を零戦３機で護衛し、雲霞の如く現れた米軍機に対し、零戦は高度を上げ立ち向かい、天山艦攻は堅密に編隊を組んで高度を下げる。
日本軍特有の死生観なんですかね？
けんちっく
が
しました
「うずらの飛行場展」の予定が有るのですね、これは楽しみです。
その際はぜひこの作品も展示させていただきます。
屋根裏さんのUS-2と並べたい！
けんちっく
が
しました
あ、そういうことですね。遠近法ならおもしろいですね。
考えていませんでした・・・。
日本特有の死生観ですか、特攻隊というのはその極地なのでしょうか？
けんちっく
が
しました
完成おめでとうございます！
2部作で見ごたえがありますね。
展示会等では1枚目の写真の方向からのアングルがメインの展示になるのでしょうが、個人的には最後から2枚目の見送りの隊員たちの後ろからローアングルで見る構図が好みです。
どの角度からも見ごたえがあるので、ターンテーブルにのってたりすると嬉しいなぁと思いました。
けんちっく
が
しました
ありがとうございます。二式水戦のジオラマはどちらかというとのちに計画していた二式大艇ジオラマの予行演習的な意味合いもありました。
ですのでそのハウツーはそのまま引き継いだつもりです。
最後から２枚目の画像は他所でもなかなかウケが良いんですよ。
ターンテーブルですか・・・なるほど
面白いかもしれませんね。
けんちっく
が
しました
完成おめでとうございます。
いつもながら、完成度の高さと深い作品への拘りに感服致します。
できれば海と合成写真を撮って見たいです。
作品が優れているので自分の拙いな写真撮影技術でもそこそこ楽しめる写真が取れそうな気がします（笑）
けんちっく
が
しました
ありがとうございます。なんとか披露できるレベルで仕上がりました（笑）。
海との合成写真ですか？それはいい！
瀬戸の島をバックにしたらなおいいかも。
この作品もいつかは現地に持って行くつもりですのでその時はちょっと挑戦してみますよ。
けんちっく
が
しました
けんちっく
が
しました
はじめまして。
作品記事をご覧頂いてありがとうございます。
私は現在は兵庫県在住ですが丸亀市出身です。
父が三豊出身ですのでなじみが深かったのです。
宜しければこちらの記事もお読みください。
http://tospop.livedoor.blog/archives/5468566.html（現地取材その１）
http://tospop.livedoor.blog/archives/5477934.html（現地取材その２）
コメント頂きありがとうございます。
私にできる事でしたらご協力いたします。
けんちっく
が
しました