空母バンカーヒルは大戦末期、2機の特攻機の突入を受けました。
この2機は攻撃を終え帰還している米艦載機の編隊を追尾して目標艦を発見しました。死を目前にして何という冷静な判断力なのでしょう。

そして直ちに攻撃体制に入り2機ともバンカーヒルに突入寸前に爆弾を投下して命中させています。
そしてそのまま突っ込んだそうです・・・。

私は航空特攻は爆弾を抱いたまま突入するものと思っていましたからこれはかなり意外に感じました。
でも爆弾を投下するということは直前まで目を閉じずに視界に捉えていたという証です。想像を絶する精神力だと思います。


果たして2機の突入を許したバンカーヒルは猛火に包まれました。
爆発によって即死する者。有毒ガスによって死に至る者・・・。
艦内は地獄の様相だったようです。

日本海軍ではこの状況に至ると雷撃による自沈処分を下すことが多いようですがバンカーヒルは違いました。
生き残った者たちが全力で艦を守ろうと努めました。

消火、負傷者の救助など命令されずとも各自が動き、ボイラー員たちは艦の動力の維持に全力であたったそうです。
その結果・・・有毒ガスによって大半のボイラー員たちが戦死しました。


最終的にはこの攻撃でバンカーヒルの乗組員の内700名近くが死傷したそうです。
しかし彼らの決死の働きによって航空特攻による正規空母の撃沈という結末を回避しました。

私は子供の頃「日本軍は勇猛果敢でアメリカ軍は臆病者」と思っていたところがあります。
今思うととんでもない思い違いでした。そういう一方通行的な漫画なんかを読んだせいかもしれませんね。


バンカーヒルの乗組員たちは本当に優秀でたくましくて自己犠牲の精神を持ち合わせた男たちだと思います。

「永遠の0」が映画化されて大ヒットしました。素晴らしい映画でしたが、このバンカーヒルの物語こそ映画化して欲しい!と思ったりします。無理だとわかっていながらも・・・。


さて、1/144バンカーヒル製作ももうすぐ終了です。
最後の大詰め、がんばろうっと!。